「ローマの休日」で正しく綺麗な英語を学ぼう!具体的な勉強手順やオススメの教材も紹介!
冠をかぶって、にっこりと微笑むオードリー・ヘップバーン(アン王女)の白黒写真を観たことがある人も多い、洋画の名作・「ローマの休日」。製作から50年以上経っても古さを感じさせず、人々を魅了し続けるラブロマンスの傑作です。
この「ローマの休日」、実は英語学習の教材としても優秀なことをご存知でしょうか?
今回は、「ローマの休日」が英語勉強に役立つ理由や勉強に活用するための具体的な方法をご紹介していきます。
目次
「ローマの休日」とは?
ローマの休日は、ウィリアム・ワイラー監督が1953年に手がけたラブロマンス映画で、主演はオードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペックです。アカデミー賞の主演女優賞、脚本賞、衣装デザイン賞を受賞した名作中の名作で、日本では1954年に公開されました。
あらすじ
ヨーロッパ某国のアン王女(オードリー・ヘップバーン)は王女としての自由のない窮屈な生活に嫌気がさし、城を脱出してしまいます。
新聞記者のジョー・ブラッドレー(グレゴリー・ペック)は、城を脱出してさまようアン王女を偶然見つけ、王女と知らないまま、彼女を見かねて保護します。
アン王女が夢うつつ状態で話す中、ジョーは彼女がアン王女であることに気づき、王女を連れ歩いて、スクープ記事にしようと企みます。
しかし、アン王女とジョーは街中での散策を楽しむ中で、次第に惹かれ合っていく…というラブストーリーです。
「ローマの休日」が英語学習に使える3つの理由!
「ローマの休日」が英語の学習に役立つと言われる理由はたくさんありますが、次の3つが学習にも役立つと言えるポイントだと思います。
ゆっくりとした丁寧な英語で聞き取りやすい
アン王女は、美しい王室英語を話しています。叫んだり、怒鳴ったりという聞き取りにくいシーンも少なく、初心者が映画を用いたリスニングに挑戦するのにぴったりの作品だと言えます。
私はいたって本気ですわ。(I’m quite sure thank you.)
アン王女が長かった髪をバッサリ切るシーンです。末尾のthank you が表現の丁寧さを伺わせます。
そろそろお暇しなければ。(I shall have to go now.)
アン王女と新聞記者のジョーの別れのシーンです。I have to go now や I should have to go nowも同じ意味になりますが、I shall have to go nowとすることで、「行かなければ」ではなく、「お暇しなければ」のような丁寧なニュアンスになります。
短いセリフが多い
1つのセリフが長いと、途中から全く聞き取れず、理解できなくなって会話の流れが追えなくなるということがよくあります。短いセリフであれば、聞き直したり、次のセリフから、会話やストーリーの流れを追うことができます。映画でのリスニングに初めてトライする人にオススメできると言えるでしょう。
こんなに親切な方は初めて。(I’ve never heard of anybody so kind.)
アン王女がジョーに対して掛けた言葉です。この言葉そのままビジネスシーンや旅行先など、様々なシーンで使えます。親切にしてもらったときにお礼と併せて使えるシンプルで分かりやすい表現です。
あなた入れてみて。(Let’s see you do it.)
真実の口の前で、自分が手を入れる勇気が出ないアン王女がジョーに入れてみてくれるようにお願いするシーンです。幅広い場面で「あなたやってみてくれない?」とお願いするときにそのまま使うことができます。
スラングが少ない
スラングは初心者には理解できないばかりか、日常生活で使うには下品すぎることがあります。まずは正しい英語を学び、丁寧な話し方を身につける上で、スラングの少ないローマの休日は非常に役に立つ作品であると言えます。
「ローマの休日は古い英語が使われているから、勉強に使えない」は嘘?本当?
「ローマの休日」は50年以上前の映画であり、「使われている英語が古いので勉強にならない」などの意見も見受けられますが、本当にそうでしょうか?
結論から言うと、「ローマの休日」には現代的なスラングや若者言葉が含まれていないというだけです。むしろ、学習初心者には不可解で分かりにくいスラングが排除されている上、王女らしい落ち着いた英語が話されているので、英語初級レベルの方には最適の教材であると言えます。
「ローマの休日」で英語を学ぶ際にオススメの教材
通常のDVDを英語で観る、字幕を英語にする、などの方法で勉強に取り組むことも可能ですが、より学習を効果的にするためにも、次の教材を購入することをオススメします。
『ローマの休日』を観るだけで英語の基本が身につくDVDブック
この教材には、映画本編(日本語・英語字幕、両方を一度に表示することも可能)と映画のセリフのスクリプト+解説がついています。
特にオススメのポイントは、英語字幕が簡略版ではなく、話されている英語がそのまま字幕になっている点です。聞き取れなかった部分を字幕で追えるようになっているので、リスニングの学習に非常に役立ちます。
テキストにも、シーンごとのセリフが話されているとおり、忠実に掲載されており、発音が分かりにくい部分は発音についての解説(発音の変化法則)も載っています。発音の法則を学ぶことで、単に聞き取れなかった部分を字ずらで追って聞き直し、確認するだけでなく、今後確実に聞き取れるようになることが期待できます。
amazonで見る「ローマの休日」を使って英語を勉強する具体的な手順
最後に、「ローマの休日」を使って学習を行う際の効果的な学習の進め方をご紹介します。
ストーリーを把握する
まず、ローマの休日を一度も観たことがない人は、英語音声(+日本語字幕)or日本語音声どちらの手段でもいいので、最初から最後まで観て話しの流れを確認しましょう。
一度は観たことがある人も、詳しいストーリーを忘れてしまったという場合、まずは話しの流れが完全に理解できるよう、もう一度通してDVDを観ることをオススメします。
英語音声+英語字幕+日本語字幕を設定して、英語でストーリーを理解する
次に、英語音声に英語・日本語2種類の字幕を付けて、ストーリーを観ていきます。日本語の字幕は英語音声が聞き取れず、英語字幕を読んでも分からなかったときの最終手段として使うようにし、基本的には英語音声+英語字幕のみで理解するように努めます。
今回ご紹介した「『ローマの休日』を観るだけで英語の基本が身につくDVDブック」には、30分ごとのチャプター機能が付いています。
英語の音声と字幕だけでストーリーを理解していくのは、結構頭を使う作業になります。1回での学習量は1つのチャプターの半分の15分~最大1つのチャプター全部の30分を目安に進め、集中して取り組むようにしましょう。
英語音声のみでストーリーを理解する
最後に字幕を一切つけずに英語を聞き取ることができるか、チャレンジしてみましょう。聞き取れなかった場合は、その箇所で一度ストップし、巻き戻して最低三度は聞き直すようにしましょう。すぐにスクリプトを確認するのではなく。どうしても聞き取れなかった場合のみ、テキストに頼るというやり方で学習を進めるといいでしょう。
プラスアルファ:シャドーイングにチャレンジ!
上記のやり方でリスニングができたら、シャドーイングにもチャレンジしてみましょう。まずDVDで会話を聞き、キリの良いところでDVDを止めて、スクリプトを読み上げます。はじめはスムーズに読めなくてもいいので、徐々に実際に話されている速度、リズムで読めるように心がけるといいでしょう。
最終的には、登場人物が話しているのと同時に上から被せるようにして同じスピード・リズムでシャドーイングができるようになれば、上出来です。
英語は目で追って「読むことができた」と感じても、実際に口に出すと思った以上に舌が回らず、スムーズに読めないことが多々あります。シャドーイングはスピーキング力の土台となりますので、繰り返しトライして、オードリーヘップバーンやグレゴリーペックのなりきりを目指しましょう。
まとめ
50年以上の時を経てもなお色褪せない「ローマの休日」はラブロマンスの大作であるだけでなく、英語学習にとっても優良作品です。ローマの休日を観ながら、楽しく英語力をアップさせていきましょう!