英語の比較表現~比較級・最大級・原級の3パターンをマスターしよう

英語の比較表現~比較級・最大級・原級の3パターンをマスターしよう

今回は英語の比較級・最大級・原級について解説していきます。

比較級は難しくて苦手…と感じている方も多いかとは思いますが、基礎からポイントを押さえてマスターしていけば決して難しすぎることはありません。

また比較級は英語での日常会話において頻出する表現です。ネイティブの会話に少しでも近づきたいのであれば、避けては通れないところ。

苦手意識を克服して、逆に「比較級は得意!」というくらい自分のものにしてしまいましょう。

英語の比較表現は3パターン

英語の比較表現は3パターン

タイトルにもあるので何をいまさらという感じですが、英語の比較表現は3パターンあります。ここを曖昧なままにせず、きちんと言語的に理解しておきましょう。

比較級を使った表現

比較級を使った表現は、「AはBより~だ」というように、2つのモノの大小や差などを比較したい時に使われます。

She is taller than me.
「彼女は私よりも背が高い」

最上級を使った表現

最上級を使った表現は、3つ以上のものを比べたときに1番のものを表す時に使われます。

She is the tallest of the three. 「彼女は3人の中で最も背が高い」

原級を使った表現

「~と同じくらい」という、2つ以上の物が同程度であることを表すのが原級を使った表現。<as+原級+as~>を使うのが一般的です。

She is as tall as me. 「彼女は私と同じぐらい背が高い」

ちなみに、似た言葉に「原形」がありますが、それとは違います。原形とは動詞の元のかたちを指す言葉で、過去形や過去分詞・進行形などに変化する前の状態のことです。

比較級の作り方

比較級の作り方

比較級比較級と簡単に言いますが、「She is taller than Marine.」のような文は正確に言うと

<比較級 + than>

という構文です。ですから、比較表現の文を作る際はまず比較級を作り、それにthanを付けるという流れになります。

その比較級の作り方ですが、原級に何かをくっつけるパターンと、全く違う語を使う場合などいくつかパターンがあります。

-er型

単語の最後が「-er」になるように変えて比較級にするパターンです。

原級 つける方法
下記以外の全て そのままerをつける small→smaller
eで終わる rをつける wise→wiser
<子音字+y>で終わる yをiに変えてerをつける busy→busier
<短母音+1子音字>で終わる 語尾の子音字を重ねてerをつける hot→hotter

「yをiに変えてer」とか、学生時代に嫌だな~と思った記憶がある人も多いのではないでしょうか?ですがこれを機に覚えてしまいましょう。要は子音+yで終わる単語はy→ierにすればいいだけです。単語の例としてはearly→earliereasy→easierhappy→happierなどです。

more型

比較的長い単語に多いのが、語尾は変えずに単語の前にmoreを付けるパターンです。文法的には音節の数や語尾などに関係があるのですが、分かりづらいうえに例外もあるので「この単語はこういうものだ」と覚えてしまった方が楽かもしれません。

beautiful more beautiful
useful more useful
dangerous more dangerous
slowly more slowly
useful more useful
famous more famous
important more important
interesting more interesting
difficult more difficult
popular more popular

不規則変化型

一部には、全く単語の形が変わる比較級もあります。ただ数も少ないので、これこそこういうものだと思って全て覚えてしまいましょう。

原級 比較級
good better
well
bad worse
badly
ill
many more
much
little less

最上級の作り方

最上級の作り方

最上級の基本的な形は

<the + 最上級 + 比較範囲>

です。比較級と同様、最上級の作り方も3パターンあります。

-est型

単語の最後が「-est」になるように変えて比較級にするパターンです。

原級 つける方法
下記以外の全て そのままestをつける small→smallest
eで終わる stをつける wise→wisest
<子音字+y>で終わる yをiに変えてestをつける busy→busiest
<短母音+1子音字>で終わる 語尾の子音字を重ねてestをつける hot→hottest

most型

比較級のmoreと同じく、比較的長い単語には単語の前にmostを付けます。moreと一緒に覚えてしまいましょう。

beautiful most beautiful
useful most useful
dangerous most dangerous
slowly most slowly
useful most useful
famous most famous
important most important
interesting most interesting
difficult most difficult
popular most popular

不規則変化型

こちらも比較級と同様です。全て覚えてしまいましょう。

原級 最上級
good best
well
bad worst
badly
ill
many most
much
little least

比較級・最上級を使った文の作り方

比較級・最上級を使った文の作り方

比較級・最上級の作り方が分かったところで、それらを使った文の作り方をおさらいしていきましょう。中学時代にやったものがほとんどですね。

比較級の文の作り方

比較級を使った表現の基本は「比較級+than ~」で、「~よりも…」という文になります。

I am taller than you.
「私はあなたよりも背が高い」

This question is more difficult than that one.
「この問題はあの問題よりも難しい」

He plays tennis better than her.
「彼は彼女よりもテニスが上手です」

比較級の疑問文の作り方

比較級を使って疑問文を作りたいときがあります。「どちらのほうが~ですか?」と聞きたい場合などです。この場合、WhichやWhoなどを用いて文を作るのが一般的です。

Which is longer, the Shinano or the Tone?

Who runs faster, Hisashi or Ryuichi?

これらの疑問文に対する返答は、選択肢を主語にして、be動詞の文の場合はbe動詞で・一般動詞の文の場合はdo/does/ didで答えることになります。

上記の例で言うと上の疑問文への返答は
「The Shinano is.」
となり、下の文への返答の例は
「Hisashi does.」
となります。

最上級の文の作り方

最上級を使った文章の基本は

「the+最上級+比較範囲」

となり、「〇〇の中で最も~だ」という文になります。(theは場合によっては省略される場合があります)

比較範囲というのは「3人の中で」とか「チームの中で」のように、比較の対象となった人や集団などを表す表現のことです。

具体的な数字や「all」を伴う場合は「of the three(その3人の中で)」のように

<of the+ 数字(+名詞)>

を用い、所属する場所や集団が比較範囲の場合には

<in the + 場所・集団>

を使います。このofとinの使い方を間違える人が多いので注意しましょう。

以下が形容詞の最上級の例です。

I am the best of the fifteen people.
その15人の中では俺が一番だ。

I am the best in the world.
俺が世界で一番だ。

副詞の最上級だと以下のようになります。

I can run the fastest in the world.
俺は世界で一番早く走れる。

I was able to run the fastest of the 10 finalists.
俺は10人のファイナリストの中で一番早く走れた。

最上級の疑問文の作り方

最上級を疑問文にすると、「最も~なものは何ですか?」となりますね。この場合はWhoWhichWhatを使います。この疑問文に対する返答の仕方は、比較級と同じです。

Who is the oldest of the five?(5人の中で一番年上なのはだれですか。)
→ Shinya is.(シンヤです。)

Who is the most popular in your school?(あなたの学校でだれが一番人気がありますか。)
→ Ryuichi is.(リュウイチです。)

Who sings the best in this class?(このクラスでだれが一番歌がうまいですか。)
→ Ryuichi does.(リュウイチです。)

Which book is the most interesting of the five?(5冊の中で最もおもしろい本はどれですか。)
→ This one is.(この本です。)

原級を使った比較表現

原級を使った比較表現

原級を使った比較表現はもっとシンプルです。

<as+原級+as~>

で「~と同じくらい〇〇だ」という表現になります。

イコールではなく同程度だ、というのがポイントです。

ちなみに細かいことを言えば、同じ「as」でも最初のasは副詞で後ろのasは接続詞

Toshio is as tall as Yoshio.(トシオはヨシオと同じくらいの背の高さだ。)

Toshio runs as fast as Yoshio.(トシオはヨシオと同じくらい速く走る。)

また、否定文として

<not+as+原級+as~>

を使うと「「~ほどではない」」という表現になります。

Michael is not as kind as Bobby.
(マイケルはボビーほど親切ではない)

ここで気を付けたいのは、否定文でなければ「同じくらい」「同程度」という意味の<as+原級+as~>が、上記のような否定文だと「~ほど親切ではない=親切さが下回っている」すなわち「前者の程度が下である=後者の程度が上である」という優劣を表す表現になるということです。

まとめ

まとめ

比較級・最上級・原級の基本をまとめましたが、学校で習った内容を思い出しましたか?

たしかにこれらは少しややこしく、また例外があったり口語では省略されることがあったりする部分もあるので頭がこんがらがるかもしれません。「It’s getting darker and darker.(だんだん暗くなってきている。)」のように、構文として特殊な使われ方をしたりすることもあります。

しかし、日常会話では頻出する表現であることも確かです。「どっちが好き?「どっちが便利?」など、英語で話をしていればすぐに出てくることでしょう。

一方で、実際の会話では文法を無視することも多々あります。例えばtallの比較級はtallerですが、あえて強調したいときにはmoreをつけて「He is more tall than me.(moreを強調して言う)」などということも。

相手とうまくコミュニケーションを取るために正確な文法を身につけることはもちろん大事。ですが実際の会話(口語)では、スムーズに話が進むことを優先する場合もあるのを忘れないでおきましょうね。

BRIT編集部
【この記事を書いた人】BRIT編集部 大人のための英会話の勉強方法や話題の英語教材をご紹介しています。
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