英語学習のモチベーションが下がる原因はたったひとつ!だからやる気アップの方法も実はシンプル
英語学習において、学習内容以上に苦労をすることもある“モチベーションの維持”。「英語力を向上させたいとは思ってはいるが、なかなかやる気を維持するのが難しい…」そういったお悩みを持つ方も多いかと思います。
そこで今回は、モチベーションはなぜ下がるのか、よくある理由を見た上で、英語学習のやる気をあげる具体的な方法までお伝えしていきます。モチベーションを高く英語学習を続けていくにあたっての手法をお伝えしますので、特に自分は三日坊主だ、と思っている方は最後までお読みください。
目次
モチベーションはなぜ下がるのか?
そもそも、なぜモチベーションは低下してしまうのでしょうか?
英語学習に限らず、目標に向かって行動したにも関わらず「結果が出ていない」と感じたとき、人はモチベーションを失ってしまう傾向にあります。
英語学習のモチベーションが下がりやすい人の特徴
特に、英語学習においてモチベーションが下がりやすい人の特徴を以下にまとめました。
①「学習時間に比例した結果」を求めてしまう
②長期的な目標はあるが、現状とのギャップが大きい
③学習計画を立てているが達成できず、自己嫌悪に陥ってしまう
順に解説しましょう。
①「学習時間に比例した結果」を求めてしまう
「この前もこの問題を間違えた」、「この単語がどうしても覚えられない」、「何度受けてもTOEICの点数が上がらない…」
こういった経験で英語学習のモチベーションが下がってしまった経験はありませんか? 日々英語学習に時間をかけている人ほど、自分の学習が成果に結びついていないのではないか、と感じた瞬間にモチベーションを失ってしまう傾向があります。
特に社会人は、アルバイトなどを通して、「かけた時間に比例して結果(=報酬)が得られる」という経験をしていることもあり、かけた時間分の成果を得られないことにストレスを感じてしまう傾向があります。
しかし、語学学習は必ずしも学習時間に比例した結果が得られるわけではありません。そのため、「こんなに時間をかけているのに…」「何度もやったのに…」と、期待していた結果を得られないことに対するフラストレーションが蓄積し、モチベーションを低下させてしまう人が多く見られます。
②長期的な目標はあるが、現状とのギャップが大きい
目標設定はモチベーション維持においてとても大切ですが、設定の仕方によっては重荷となってしまうことがあります。特に、自分の現状とのギャップがあまりにも大きく、目標達成までの道のりが困難な場合には、その傾向が高いと言えます。
例えば、中学校の英語の内容がうろ覚えな状態で、TOEIC700点を目指して勉強している人がいるとします。この人が勉強をして、中学校の内容をいくら完璧にできるようになったとしても、TOEICの点数は勉強する前と比べてほぼ伸びません。
すると、この人は「せっかく勉強したのに、目標に全然近づいていない」と感じてしまうことでしょう。もちろん、実際には中学校内容の復習は無駄ではなく、むしろ必要な学習なのですが、長期的な目標と比較すると、ギャップばかりを感じてしまう可能性があります。
つまり、目標とのギャップが大きすぎることで日々の学習の成果が得られていないように感じてしまい、モチベーションを低下させてしまう可能性があるのです。
③学習計画を立てているが達成できず、自己嫌悪に陥ってしまう
英語学習を継続させるために、自身で学習計画を立てる方も多いかと思います。「1日〇分勉強する」や「1週間で単語を▲個覚える」といった具体的な学習計画を設定することで、モチベーションを保ちやすくすることができるという利点があります。
しかし、この学習計画も、モチベーションにとっては諸刃の剣となり得ます。例えば、ある学習者が「1日30分英語学習をする」という学習計画を立てたとします。ある日、急な用事でこの学習計画が遂行できず、次の日に1時間の学習をすることとしました。しかし、次の日も別の用事でうまく時間がとれず、また次の日に1時間半の学習を…と計画を変更し、さらに計画に遅れが出てしまうこととなりました。
こうなると、「自分で立てた計画」にも関わらず、遂行できずに後回しになっている現状が突きつけられます。その結果、「自分で立てた計画すら守れていない…」と、自己嫌悪に陥り、モチベーションが低下してしまうのです。
モチベーション低下の悪循環
人は結果が得られない苦しみがあると、目的意識が低くなり、動機付け=モチベーションが下がる傾向にあります。また、目標に向けて行動する意義までも失ってしまい、以下のようなモチベーション低下の悪循環に陥ってしまうことがあります。
〈モチベーション低下の悪循環〉
モチベーションを上げるために覚えておきたいこと(心得編)
ここまで、モチベーション低下の原因について深堀りをしてきました。モチベーション低下の原因は「結果が出ない」ということに対するストレスやフラストレーションにあります。
これはすなわち、反対に「学習の成果を実感する」ことができれば、モチベーションを上げることができると言えます。つまり、日々の学習で自分は目標に近づいている!と実感できる好循環を作り上げることが必要です。
では、モチベーション維持の好循環はどのように生み出すのでしょうか。まずは日頃から心得ていただきたい内容についてお伝えします。
モチベーションは「行動」から生まれる
海馬の研究を行っている脳科学者・池谷裕二氏は、「やる気はやり始めなければ出ることはない」というセンセーショナルな発言をしています。やる気、すなわちモチベーションは「行動することによって生まれる」と言うのです。
例えば、部屋の片づけを少しだけしようと思って始めたら、思ったよりも広い範囲・長い時間片づけをしていた、という経験はありませんか?
これは心理学的にも脳科学的にも実証されている、「作業興奮」という作用によるもので、気乗りがしない作業でも5分続けると「もう少しやってもいいな」と思える、という仕組みです。すなわち、モチベーションは待っていれば勝手に発生するものではなく、自ら行動することによって生まれる、ということが、科学的に立証されているのです。
池谷裕二氏の著書を以下にご紹介しますので、この仕組みをより詳しく知りたいという方は、こちらもご参考ください。
東大教授が教える! デキる大人の勉強脳の作り方(日本図書センター)
amazonで見る「行動する」ことで、モチベーション維持の好循環を生み出す
モチベーション維持をするためには、とにかくまずやってみるということが必要不可欠です。
行動することで何かしらの結果を得て、その結果に自信を持つことで、さらなる行動の動機が生まれます。これこそが、モチベーション維持の好循環を生み出すきっかけとなり得るのです。
〈モチベーション維持の好循環〉
モチベーションを上げるための具体的な方法(実践編)
そうはいっても、その「まずやってみる」が難しいんだよなぁ…と感じた方も多いかと思います。
おっしゃる通り、この「行動」に移すまでのプロセスが億劫であればあるほど、モチベーション向上が遠ざかってしまいます。そこで、できるだけ「まずはやってみる」のハードルを下げることが、モチベーションを上げるために一番重要な要素となります。以下に、具体的な方法をまとめました。
①5分でいいのでとにかく毎日勉強する
②学習計画が達成できなかったら、すぐに計画の見直しをする
どうでしょう? 意外といけそうな気がしてきませんか。それぞれのやり方を、以下で詳しくご紹介しましょう。
①5分でいいのでとにかく毎日勉強する
たった5分、という勉強時間に驚かれたかもしれませんが、モチベーション維持のためにはとにかく「行動すること」が大切です。
どんなに忙しい社会人であっても、1日5分ならば勉強時間の確保ができるかと思います。5分で構わないので、まずやってみる。この単語を覚えよう、このワンフレーズを発音してみよう、とやってみる。
すると、「今日はもう少し時間がとれそうだから、あと10分やってみよう」という日や、「5分のつもりだったが、いつのまにか30分も経っていた」という日がやってきます。
この繰り返しで、学習習慣の構築と知識の向上を図ることができます。さらには、「毎日英語学習をしている」という結果を得ることで、モチベーションを高く維持できます。
また、できるだけ学習のハードルを下げるために、スマホアプリやYouTubeといった手軽な学習方法を取り入れることも1つの手段として挙げられます。当サイトでは、スマホアプリやYouTubeでの英語学習について紹介している記事も掲載しておりますので、こちらもぜひご一読ください。
②学習計画が達成できなかったら、すぐに計画の見直しをする
学習計画を立てたにも関わらず、達成ができなかった場合、できなかった分を無理に取り戻そうとせず、すぐに計画の見直しをすることが大切です。
学習計画を立てる目的は、計画的に英語力を養成するためでももちろんありますが、「英語学習を着実に進められている」という実感(=結果)を得ることで、モチベーションを高い状態で維持するためでもあります。
だからこそ、無理な学習計画に追われてしまうよりも、きっちりと取り組める分量に計画を設定することが大切です。そのため、あらかじめ立てていた計画に無理を感じたり、遅れや未達が発生したりといった場合には、計画自体を見直してみましょう。
当サイトでは、英語の学習計画について詳しくご紹介した記事も掲載しております。学習計画の立案や見直しについて、より詳細にご説明しておりますので、ぜひこちらもご一読ください。
まとめ
英語学習において、モチベーションの維持は永遠の課題の1つです。
自分に合ったモチベーションの上げ方を理解しておくこと、または反対にどういったタイミングでモチベーションが下がってしまうのかを分析しておくことで、自分自身のモチベーション低下を防ぐことが可能です。
みなさまの今後の英語学習にお役立ていただければ幸いです。