英語の品詞10種類を徹底解説!見分け方が分かればさらに英語力UP!
皆さんは英語の品詞についてどれくらい理解しているでしょうか?
「名詞とか動詞とか形容詞とか、そういうのでしょ?」とおっしゃる皆さん、正解です。ですが、それぞれの役割や細かい種類などについて完璧に把握している、と言い切れる人は多くはないのではないかと思います。
今回は英語の10種類の品詞についてそれぞれ解説していきます。「それって英語学習に役立つの?」と思うかもしれませんが、これを理解することによって知らない単語が出てきても動詞なのか・形容詞なのか・副詞なのかがすぐに分かるようになります。
英語の文は単語の並び方に法則があるため、品詞を覚えておけばパターンで覚えられます。単語を入れ替えて色んな文が作れるようになるのは大きなメリットのため、ぜひ最初にマスターしておきましょう。
英語の品詞とは何か
まず品詞とは何かを定義すると、「語形・文法のルール・意味などから分類された、単語の役割や種類のことと」ということができます。
全ての単語は必ずどれか1つの品詞に決まりますが、同じ単語が文中の位置によって名詞になったり形容詞になったりすることもあるのがややこしいところです。例えば「book」という単語は名詞なら「本」で、動詞なら「予約する」という意味になります。
ですが逆に品詞が見分けられるようになれば、その単語の意味を知らなかったとしても何となく文の全体像を把握することができるようになるのです。
その単語が主語なのか・述語なのか・修飾語なのかという役割が見えれば、たとえ複数の意味を持つ単語だったとしても文中の意味を推測することができます。
英語の品詞は10種類
英語の品詞は10種類に分けられます。8種類と解説されることもありますが、これは「冠詞」(the, a)と「助動詞」(will, can)を抜いているからです。この場合、冠詞は形容詞に含まれ助動詞は動詞に含まれるのですが、10種類とした方が分かりやすいと思うので当記事では10種類として解説していきます。
品詞名 | 略 | 品詞名(英語) | 略 | 種類 |
名詞 | 【名】 | noun (ナウン) |
【n.】 | 普通名詞 集合名詞 物質名詞 抽象名詞 固有名詞 |
代名詞 | 【代】 | pronoun (プロウナウン) |
【pron.】 | 人称代名詞 指示代名詞 不定代名詞 疑問代名詞 関係代名詞 |
動詞 | 【動】 | verb (ヴァーブ) |
【v.】 | be動詞 一般動詞 自動詞 他動詞 動作動詞 状態動詞 知覚動詞 使役動詞 |
形容詞 | 【形】 | adjective (アジェクティブ) |
【adj.】 | |
副詞 | 【副】 | adverb (アドヴァーブ) |
【adv.】 | |
助動詞 | 【助動】 | auxiliary verb (オーグジリアリー・バーブ) |
【aux.】 | 全16種類 |
前置詞 | 【前】 | preposition (プレポジション) |
【prep.】 | |
冠詞 | 【冠】 | article (アーティクル) |
【art.】 | 定冠詞(the)、不定冠詞(a,an) |
接続詞 | 【接】 | conjunction (コンジャンクション) |
【con.】 | 等位接続詞 従属接続詞 |
間投詞 | 【間】 | interjection (インタージェクション) |
【int.】 |
名詞
「ひと」「もの」「こと」の名前を表し、主語・目的語・補語になることができる名詞。名詞は可算名詞(数えられる名詞)と不可算名詞(数えられない名詞)の大きく2つに分けられ、そこからさらに5つの種類に分類されます。
可算名詞 | 普通名詞 |
集合名詞 | |
不可算名詞 | 固有名詞 |
物質名詞 | |
抽象名詞 |
代名詞
名詞の代わりに用いられるのが代名詞。そのためこちらも主語・目的語・補語になることができます。
代名詞は人称代名詞・指示代名詞・不定代名詞・疑問代名詞・関係代名詞の5種類に分けることができ、さらに細かく言うと人称代名詞には所有代名詞・再帰代名詞を含みます。
かなり多い!と思われるかと思いますが、実は全部合わせても数はかなり少なく、恐らく全てご存じの単語ばかりのはずです。
例)he(彼は)、she(彼女は)、it(それは)など
動詞
動詞は動作や状態をあらわす語です。述語として使われ、接続詞を利用しない場合は各文章に1つしか存在しないという特徴があります。
動詞は大きく分けてbe動詞と一般動詞に分けられますが、be動詞は全部で8つしかありません。
be、am、are、is、 was、 were、been、beeing
be動詞以外の動詞は全て一般動詞となりますが、さらに「自動詞・他動詞」「動作動詞・状態動詞」「知覚動詞」「使役動詞」などに分類することができます。
形容詞
名詞を修飾して様子や状態を表すのが形容詞。形容詞には2通りの使い方があり、名詞を前から修飾する場合は「限定用法」、後ろから修飾する場合を「叙述用法」と帯びます。
(限定用法)This is an interesting book.
(叙述用法)This book is interesting .
副詞
名詞のみを修飾する形容詞に対して、名詞以外の単語や文全体も修飾できるのが副詞です。意味によって「様態」「場所」「時」「頻度」「程度」の5種類があります。
形容詞と異なる点は、補語で利用することがないため副詞の意味が分からなくても文章の意味に見当がつけられることです。どういうことかというと、
She is beautiful.(beautifulが補語としての形容詞)
上の例だと、beautifulが「美しい」という意味だと知らなければ何を言っているのか分かりませんよね。対して、
She is very beautiful.(副詞としてのvery)
上の例だと、veryという言葉の意味を知らなくても「何か美しい女性なんだな」という文章の意味は伝わりますよね。
このように「この単語はこの位置で副詞として使われているな」ということを見分けられれば、知らない単語が出てきても何となく文章の意味を理解することができます。
助動詞
助動詞は、動詞に意思や意味を付け加える単語です。助動詞は全部で15種類とも16種類とも言われ所説分かれていますが、英語学習者ならほぼ全て知っているはずの単語です。
また助動詞は法助動詞・第一助動詞・疑似助動詞の3つに分類できます。
法助動詞 | can, could, dare, may, might, must, need, shall, should, will, would |
第一助動詞 | do, be動詞, 完了形のhave |
疑似助動詞 | be able to, be going to, have to, had better, ought to, used to |
助動詞は必ず動詞と一緒に使う、1つの動詞に2つ以上の助動詞は使えない、助動詞とセットの時は動詞は必ず原形になる(sなどが付かない)などのルールがあります。
前置詞
前置詞は名詞の前に置いて意味を付け加える単語です。「時」「場所」「動き」の3つを示すものに分けられます。
日本語にはない概念のため苦手とする人も多いようですが、それゆえに英語を理解するためには重要なポイントなので頑張って覚えましょう。
例)at、in、among、by、for など
冠詞
冠詞は、名詞の前につける「a」「an」「the」のこと。この3種類しかありません。
複数ある中のどれかを特定しないときに使うのが不定冠詞と呼ばれる「a」「an」で、どれかを特定するときに使うのが定冠詞と呼ばれる「the」です。
接続詞
「語」と「語」、「句」と「句」、もしくは「節」と「節」をつなぐのが接続詞です。
2つの「語」や「句」や「節」を「対等の関係」で結ぶ「等位接続詞」と、一方の「節」がもう一方の「節」に「従属」している関係の従位接続詞があります。
等位接続詞 | and(そして) but(しかし) or(あるいは) |
従位接続詞 | when(…する時) because(…なので) |
間投詞
喜びや悲しみ・驚きなど人間の感情を表すのが間投詞です。
Hi!(やあ)
Hey!(おい! まあ!)
Wow!(ワオ! わあ! すごい!)
Oh!(おお! おや!)
Ah!(ああ!)
Oops!(おっと! しまった!)
(Oh) my god!(信じられない! おやっ! えっ!)
Well(えーっと)
how can I say(なんというか)
huh(えっ)
you know(ええっとほら)
really?(本当に?)
Damn!(ちくしょうめ)
品詞の見分け方のポイント
「complete」という単語は、形容詞では「完全な」の意味ですが動詞では「…を完成させる」の意味になります。このように同じ単語が名詞になったり形容詞になったりするのが品詞のややこしいところですが、見分けるのにはいちおうポイントがあります。
位置で判断する
英語というのは多くの場合、単語の位置が決まっています。語順が厳密なので、位置を見ることで品詞の判別ができるわけです。
文の一番初めにあれば名詞の可能性が高いですし、その次にある単語は動詞の可能性が高いですね。名詞の直前にあるものは形容詞の可能性が高いですし、目的語の位置にあって不定冠詞aを伴っていれば名詞です。
こういう判断ができるのも、英語という言語の語順が厳密だからです。日本語のように「読みます、私は本を」でも「本を私は読みます」でも一応意味が分かるというものではありません。主語→動詞→述語(SVO)などの文型が厳格だからこそ、位置を見ることである程度の判定ができるというわけです。
①She has a shop in Brooklyn. (彼女はブルックリンに店を持っている)
②I shop at the Kirkwood store on a regular basis. (私は定期的にカークウッドストアで買い物をする)
上の例は同じ「shop」という単語が違う品詞になっている例です。①の例だと該当の単語が目的語の位置にあり、かつ不定冠詞aを伴っているので名詞と判断できます。②の例では該当の語が文の述語動詞の位置にあるので(普通は動詞が来る位置にあるので)、動詞と判断します。
語尾で判断する
単語の語尾の形で見分けることもできます。例えば語尾に-tionがつく語は名詞であることが多かったり、-able/-ibleがつく語は形容詞が多かったり、形容詞に-lyをつけると副詞になることが多かったりというものです。列挙すると結構な数になるので割愛しますが、余裕があれば覚えておいてもいいでしょう。
まとめ
今回は品詞の種類と特徴について解説しました。もしかしたら「これ役に立つの?」なんてピンときていない人もいるかもしれませんね。
ですが、今回の記事を読んだ後であれば品詞の役割や文の構造が見えてくるようになったはず。実際に英語の文章に触れてみると、品詞を理解する前より英文をスムーズに理解できると思いますよ。
英文を読む際に必ずしも「これは副詞でこれは形容詞で…」などと毎回考えながら読む必要はありませんが、少なくとも英語学習を進めるうえではそういった時間も取るようにできればいいですね。