【今さら聞けないけどよくわからない】英語の超基礎SVOCとは?
いざ英語学習を始めても、参考書の用語が分からないとやる気が削がれますよね。英語の語順ルールである「SVOC」も重要な用語の1つです。
「SVOC」は英語文法の根幹であるため一度理解すれば英語学習が捗りますが、そもそも仕組みを理解するのに苦労を感じる方が多いのが実情。
今回は、英語の文型を見分ける「SVOC」について解説します。英語の超基礎を理解して、学習を効率アップさせましょう。
目次
英語文法基礎中の基礎、SVOCとは?
「SVOC」とは主語や述語などの「文の要素」です。日本語は「てにをは」の助詞で主語述語を判断しますが、英語は言葉が並ぶ順番でどの単語が主語なのか述語なのか判断します。
ブロックで家を作るとしましょう。同じ黒のブロックでも使う場所によってドア・屋根と役割が変わりますよね。英語の単語も置く場所で言葉の働きが変わり、その働きに応じて「S」「V」「O」「C」と名前が変わるのです。
では、「SVOC」それぞれをご説明します。
「S」は主語
「S」は文章の主役を示し「Subject(主題)」の頭文字に由来します。「鳥が鳴く」「山が高い」「夕日が沈む」の「鳥・山・夕日」にあたる部分を指します。
I play the guitar.(私はギターを弾きます)の「S」は“I”
The cat has two kittens.(その猫には子どもが2匹います)の「S」は“The cat”
Running is good for your health.(ランニングは健康に良い)の「S」は“Running”
このように「S」には人・動物・モノなどの名詞や代名詞や「走ること」などの名詞表現が該当します。主語や名詞などの言葉に惑わされそうな場合はその一文の主役(テーマ)がSになると覚えると良いでしょう。
「V」は動詞
「V」は「Verb(動詞)」の頭文字に由来し、文の主役「S」が何をしているか、どんな状態かを教えてくれる要素です。英語にはbe動詞(状態を示す)と一般動詞(動作を示す)がありますが、どちらも「V」に該当します。
先ほどの英文で示すと
I play the guitar.(私はギターを弾きます)の「V」は“play”
The cat has two kittens.(その猫には子どもが2匹います)の「V」は“has”
Running is good for your health.(ランニングは健康に良い)の「S」は“is”
「S」「O」「C」と違って名詞が「V」に該当することはまずありません。なので「SVOC」の中で一番簡単に見つけやすい要素でしょう。「S」と「V」を見つけるだけで文章の大まかな概要を掴めるはずです。
「O」は 目的語
「O」は「Object(対象・目的語)」の頭文字で、主役の動作の対象を示します。「O」やこの後に出てくる「C」がSVOCを理解する鍵であり、ここでつまずいてしまう方が多いそうです。
説明だけでは複雑なので、例文を見てみましょう。
I eat curry.(私はカレーを食べます)
He is reading a book.(彼は 本を読んでいます)
You play basketball.(あなたはバスケットボールをします)
青で示したところが「O」です。日本語訳で言うと「~~を」の部分に該当し、食べる対象・読む対象・遊ぶ対象を示しています。
「私は食べます」と言われると何を?と聞きたくなりますよね。それがカレーなのかケーキなのかを教えてくれるのが「O」です。「何を?」の答えを示すものが「O」と覚えると良いでしょう。
「C」は補語
「C」は「S(主語)」を説明する、もしくは「S」=「C」となる働きをすると覚えるのが理解への近道です。「C」は「Complement(補足)」から来ており、主語がどんな状態にあるかを詳しく説明します。
My name is Hanako.(私の名前は花子です)
I am happy.(私は幸せです)
This coffee smells good.(このコーヒーは良い香りがします)
「自分の名前=花子」「私=幸せ」「コーヒー=良い香り」という図式ができあがります。例文のように「C」には主語とイコールになる名詞や形容詞が該当します。「C」は主人公の状態や状況を詳しく説明している言葉と覚えた上で、実践問題に触れることで「SVOC」をより早くマスターできるでしょう。
「SVOC」の組み合わせ・文型とは?
英語の文章は、前述した「S(主語)」「V(動詞)」「O(目的語)」「C(補語)」を組み合わせパターンで成立しています。その幾つかのパターンを総称して「文型」と呼んでいます。
どんなに長い文章も「文型」を連続して組み合わせたものであり、「文型」をマスターすれば単語を調べるだけで難解な文章も大筋を理解できるでしょう。文型が英語の超基礎であり、とても重要なのはこのためです。
ここでは第一文型から第五文型まで全てご紹介します。
第1文型:SV
最もシンプルな第1文型:SV(主語+動詞)です。例文を見てみましょう。
I(S) walk(V).(私は歩きます)
I(S) study(V).(私は勉強します)
Dogs(S) bark(V).(犬が吠えています)
He(S) comes(V).(彼が来ます)
主語+動作で成り立つ文章は第1文型と覚えると良いでしょう。
第2文型:SVC
第1文型にCが付いたのが第2文型:SVC(主語+動詞+補語)です。Cは主役(S)を説明したり、イコールの関係を取る言葉です。
These(S) are (V)great books(C).(これらは素晴らしい本です)
Cold beer(S) tastes(V) great(C).(冷たいビールは美味しいです)
Your plan(S) sounds(V) good(C).(あなたの計画は良さそうですね)
I (S)feel(V) tired(C).(私は疲れています)
動詞がbe動詞ではなくても「These=great books」「Cold beer=great」「Your plan=good」「I =tired」とそれぞれ対応しています。be動詞だとSVCを見つけやすいですが、動詞が変わると他の文型かも?と思ってしまいますよね。
SVCは「S=C」の関係を取る文章と覚えておけば、動詞や他の修飾語にも惑わされないことでしょう。
第3文型:SVO
第1文型にOが付いたのが第3文型:SVO(主語+動詞+目的語)です。「O」は主役の動作対象を示すので、主役が何をしたか?がわかる文型です。
I(S) finish(V) my homework(O).(私は宿題を終わらせます)
He(S) helped(V) me(O).(彼は私を助けてくれました)
She(S) married(V) a rich man(O).(彼女はお金持ちと結婚しました)
We(S) discussed(V) new ideas(O).(私達は新しいアイデアについて討論しました)
SVCとSVOを見比べてみると、「I=my homework」「He=me」「She= a rich man」とはなりませんよね。第二文型と第三文型で迷った時は、「S=C」という関係図ができるか試してみるのも良いかもしれません。
第4文型:SVOO
このあたりから少しずつレベルが上がってきます。第3文型にさらにOが付いたのが第4文型:SVOO(主語+動詞+間接目的語+直接目的語)です。
第4文型は主役が誰かに何かをするような文章が多いのが特徴です。例文をご紹介します。
I(S) will send (V)you (O)an e-mail(O).
(私はあなたにメールします)
I (S)am feeding (V)my dog(O) a snack(O).
(私は犬にエサをあげています)
My mother(S) bought (V)me(O) new clothes(O).
(私のお母さんは私に新しい洋服を買ってくれました)
The waiter (S)brought (V)us(O) our cocktails(O).
(ウェイターが私たちにカクテルを持ってきてくれた)
第4文型はSVOよりもっと詳しく情景を説明している文章が多く、動作を誰にするか?まで具体的に書かれている場合が多いです。主役以外に登場人物が現れた場合は第4文型の可能性が高いと覚えておくのも一つの手でしょう。
第4文型の誰かに何をしたという文章は書き換えも可能です。試験では第4文型の書き換え問題も頻出しますので合わせて勉強しておくのがポイントです。
第5文型:SVOC
第3文型にさらにCが付いたのが第5文型:SVOC(主語+動詞+目的語+補語)です。
第5文型の「C」は「O=C」となるのがポイントです。第2文型では主語を説明していますが、第5文型では主役の動作対象「O」をより詳しく説明する働きに変わります。
My friends(S) call(V) her(O) Mary.(C)
(私の友達は彼女をメアリーと読んでいます)
She(S) is painting (V)the wall(O) red.(C)
(彼女は壁を赤く塗っています)My kids(S) are driving(V) me(O) crazy!(C)
(子どもたちのせいで気が狂いそう!)I (S)saw(V) you (O)enter the store.(C)
(私はあなたがお店に入るのを見ました)この場合は「her=Mary」「the wall= red」「me= crazy」「you=enter the store」です。「My friends=Mary」とはならないのでご注意ください。
先ほど「C」は形容詞や名詞を取るとお伝えしましたが、「V」に来る単語によっては「C」に動詞がくる場合もあります。そちらも試験では頻出問題なので、あわせて覚えると良いでしょう。
「O」と「C」の見分け方
SVOCでつまずく方の多くは「O」と「C」を見分けるのに難しさを感じるそうです。SVOとSVCでこんがらがってしまったり、SVOCとSVOOの見分けが着かなかったり、「O」と「C」を制する者が文型を制すると言っても過言ではないでしょう。
見極めるためのポイントをご紹介します。
第2文型と第3文型の違いは動詞がポイント
SVC(第2文型)とSVO(第3文型)の違いを見極めるポイントは動詞です。状態を示す動詞はSVC(第2文型)、動作を示す動詞はSVO(第3文型)が使われていることがとても多くあります。
・be動詞
・smell(においがする)
・taste(~の味がする)
・sound(~のように聞こえる)
・get(~の状態になる)
・feel(~のように感じる)
このような動詞が使われていて「S=C」になる場合は第2文型であり、「S=C」にすると意味が通じない場合は第3文型と念頭に置いても良いでしょう。
違いを分かりやすくするために例文をいくつか用意しました。
I am a ball.(私はボールです・SVC)
I throw a ball.(私はボールを投げます・SVO)
She is curry.(彼女はカレーです・SVC)
She eats curry.(彼女はカレーを食べます・SVO)
私はボールです。彼女はカレーです。という文章はあまり見かけません。動詞と文章の意味を判断基準にすると迷うことは減ります。
第4文型と第5文型も動詞に注目する
SVOC(第5文型)は使われる動詞が他の文型に比べ限定されています。なので、SVOC(第5文型)でよく使われる単語を覚え、SVOO(第4文型)はそれ以外と覚えるのも理解のきっかけになります。
・make OC(OをCにする)
・keep OC(OをCにしておく)
・find OC(OをCだとわかる)
・leave OC(OをCにしておく)
・think OC(OをCだと思う)
・call OC(OをCと呼ぶ)
・name OC(OをCと名づける)
試験問題で文型が取り上げられるときによく見る単語です。穴埋め問題でこれらの単語を求められるケースもあります。文型を読み解くだけでなく使われる動詞や書き換えなどに対応できるようにしておくと確実に点数を稼げるでしょう。
まとめ
SVOCの理屈さえ分かれば反復練習あるのみ。文型を理解するだけで応用力がつき、時間勝負のTOEIC試験や英作文の上達など英語学習の効率を何倍も高めるでしょう。
独学の英語学習では効率を追い求めるあまり単語や練習問題から取り組みがちですが、その前にSVOCを理解し英語学習に活かしましょう。
文型は中学高校共に学ぶ英語の基礎ルールです。基礎固めとして取り入れることで、中学英語の理解度がアップするかもしれません。こちらの記事では中学英語を徹底的に理解するために最適な教材をご紹介しています。文型も分かりやすく学べる教材を揃えました。